搬家3?

 引越しネタは二回くらい以前の日記に書いたが、また書いてみる。というのも韓国人の友達が今日引越ししたからである。今月末に別の韓国人の友達も引越しする予定で、そちらは僕が手伝うことになりそうである。で、今日引越しをした友達は本当は2月17日に引越しをしたかったらしいのだが、その日は旧暦正月二十に当たり、引越し会社(韓国系)はずっと前に予約で埋まっていて断られたと。また2月16日は旧暦正月十九でこれまた予約で埋まっていた。土日は元から引越しする人が多いということで仕方なく今日引越しすることになったわけだが、韓国人が何故旧暦の十九日、二十日の引越しに拘るのだろうか? それは・・・東西南北どこでも人の行動を妨げ、人に悪さをする厄神「손(ソン)」が、旧暦の九、十、十九、二十、二十九、三十日には天に昇り、地上にいないから引越しなど移動するのに適しているという考えから来ている。
 この「손(ソン)」という厄神は始めは名前がなかったみたいだが、いつ頃からかお客様を表す「손님(ソンニム)」と呼ばれ始め*1、後にそれを略した言い方が「손(ソン)」となったとか。尊敬を表す「님」が取れたのは庶民の厄神に対する恐ろしさが弱まった表れなのだろうか? で、この「손(ソン)」と天然痘をもたらす疫(病)神「손님(ソンニム)」とは同一の神なのか?
 迷信を信じるなんてと思う方も多いと思うが、日本でも引越しは「大安」に行うべきだなんていう“迷信”がまかり通っているわけだから人のことは言えない・・・。台湾では旧暦七月を「鬼月」と言って、亡くなった人や地獄の鬼が地上にやってくる月として、祖先や死者の魂を迎える為に引越しは勿論、旅行さえも控えるという。大陸中国ではどうなのだろう? 詳しくはわからないが、例によって「生辰八字」*2を使って占って出た吉日か、「9」の付く日にちに引っ越す人が多いと思われる。旧暦で引越しだけでなく、結婚や旅行など様々な吉日を探すというホームページ(中国語)を発見したので、興味のある方は“ここ”をクリックしてくだされ。
 ちなみに韓国語で引越しは「이사(移徙)」といい、発音が「二四」と同じなことから、韓国の引越し会社の電話番号に「2424」がよく使われる。なんだか韓国の話ばかりになってしまった。中国の引越しについては今度調べて書きませふ。




*1:貧しい庶民にとってお客様が来て丁重にもてなさねばならないのがとても辛く、お客様は恐怖の対象だった。

*2:生まれた年月日時を表す干支を組み合わせた八字