赤壁5

 日中は例年に比べるとかなり暖かい。雪の降る気配もなし。いいね〜。その陽気につられて(?)ここ最近、本やDVDや陶器の置物など手当たり次第にモノを買いまくり(特に大型本)、部屋がドンドン狭くなり、雑然としてきている。金ないけど服も買いたい・・・。何かやけっぱちになってるな。


 呉宇森ジョン・ウー)監督の映画『赤壁』の主演の5人が固まったとのこと。知らないうちに劉徳華アンディ・ラウ)が趙雲を演じたがっていたとのことだが、この話がなくなり、周潤發(チョウ・ユンファ)が周瑜梁朝偉トニー・レオン)が諸葛亮林志玲小喬、鄒兆龍が趙雲張震孫権を演じることがやっと決定。
 この5人が主演というのはまあ良いとして、映画の中で趙雲の役割が主演というくらいに重要なのがちょっと疑問。赤壁の戦い趙雲が活躍したのは徐盛の船の帆綱を矢を放って切った場面くらいじゃないのか? 長坂坡の戦いでの獅子奮迅の活躍の場面を描かくつもりなのかな。
 ちなみに中国では趙雲は字の子龍を使い「趙子龍」と呼ばれる。日本では諸葛亮諸葛孔明と一般に呼ばれるのと同じ感じかも。そういえば日本で活躍(?)しているプロレスラーは趙雲子龍だな。ドラゴン・ゲートの北京大会に飛び入り参加ってのはなしかな。


 閑話休題呉宇森監督は『法制晩報』のインタビューに対して、劉徳華を起用しなかった理由を述べている。


 「劉徳華は他の映画を撮影せねばならず、時間が取れません。彼自身とても優秀な役者ですし、ここ何年か新人監督のサポートに多大な貢献をしています。例えば寧浩監督の『瘋狂的石頭』*1をサポートしています。私は彼をリスペクトしておりますし、今後彼と共作できる機会を是非とも見つけたいですね」と。


 呉宇森監督が劉徳華に振られたということでFA?理由は最後に記す。


 また、映画のテーマについては、


 「友情とロマンチック以外に、中国人の智慧、精神そして文化を重点的に表現し、外国人に本当の中国人とはどのようなものかを見せたい」と。
 

 うーん、ここでいう中国人とは現代中国人のことを指しているのかな。いや、古代中国人こそが本当の中国人で、現代中国人は偽物ということですかね。まあ、偽物の中国人である(?)現代中国人を知りたいなら、インタビューの中にも出てきた寧浩監督の『瘋狂的石頭』を見ることをおススメします。
 『赤壁』のクランク・インは来年三月中旬を予定しており、シーンの半分は北京郊外で撮影されるとか。曹操は結局誰が演じることになったんだろう・・・。


 で、劉徳華が『赤壁』で趙雲を演じないのは、中韓合作の『三国志〜龍的復活』なる映画で趙雲を演じるから。2008年はドラマに映画にホンマに三国志の当たり年ですな〜。この映画『三国志〜龍的復活』のキャストはかなりはまっていると思う。いつまでも若々しいという意味では劉徳華呂布役の方が合っているのかもしれないが、趙雲もまあそんなイメージがないわけでもないし。黎明(レオン・ライ)の周瑜はいいね〜。冷静沈着で面白みのない人物ってピッタリでは? それ以上にはまりそうなのが洪金宝(サモハン・キンポー)の張飛。見たまんまちゃうかw 豪快に暴れまわって下さい! 


2008年の中国は北京オリンピックの為にあるのではなく、三国志の為にある!




 

*1:英名『Crazy Stone』・・・劉徳華が投資するアジア映画支援プロジェクトの第6作。最近中国の著名監督は金をかけた割にはあまり面白くない時代劇ばかりを作り、みんな食傷気味だったところで、この低予算で作られた口休め的(失礼!)コメディ映画が登場しこの夏に大ヒット。内容は高価な翡翠を巡る泥棒たちと警備員の攻防を描いたどたばたコメディ。