賽馬

 競馬である。中国で競馬というと香港がすぐ思い浮かぶであろうが、北京でも競馬はやっている。ボロボロだった順義の競馬場は閉鎖され、今は通州にて外国の資本、技術を入れた「北京通順賽馬場」で行われている。日本のある番組(フジテレビ系の夜中の競馬予想番組かな?)で紹介されたので、見た人もいるかもしれない。その番組では日本から来たレポーターが王府井の歩行者天国で歩いている人に北京の競馬場の場所を聞くという場面があったが、何人かが「順義」と答えているのに、テロップでは「通順」とされていたのには笑えた。テレビ番組ってのはやっぱ演出という名前のウソの塊ですな(w
 「北京通順賽馬場」での競馬は一年を通じて開催しているわけではなく、大体3月から11月位の暖かい頃の土日のどちらか(もしくは両日とも)に短距離中心の芝競走が行われている。芝もなかなか綺麗だ。外国人調教師や外国人騎手も参加している。北京電視台6(スポーツチャンネル)が去年は生放送していた。この競馬番組を見て日本の競馬が見られない自分を慰めていた。
 北京の馬や騎手のレベルは? 特に騎手は自分で勝ったと思って追うのをやめ、また後で慌てて追い出すも、追い込んできた馬に差されて負けるというのを何度か見た。サイレンススズカマチカネフクキタルに敗れた神戸新聞杯での上村騎手を見ているかのようだった。
 馬名はやはり漢字表記で、英語名も添えてある。中国語が先か英語が先かは知らないが、「燕尾服(Tuxedo)」、「鶏尾酒(Cocktail)」といったベタベタなものから、中国生まれなのに「泰国小姐(Miss Thailand)」*1とか、中国名が「愛之路」なのに英語名は「Norway」といったちょいと意味不明なものや、他には中国っぽい名前の「大話西游(West Longitude)」、「最高指示(Top Show)」という馬もいる。「最高指示」ですか・・・やはりあの世の毛さんの指示で道中の位置取りを決めるのでしょうか(w



 日本ではJRAが新GIの設立に動いているようである。

  1. 5月のNHKマイルカップオークスの間に古馬牝馬限定のマイルGI・「ビクトリアカップ(もしくはビクトリアマイルと仮称)」東京競馬場に設ける
  2. 12月に「秋の短距離3冠最終戦」として芝1400mのGIを阪神競馬場に設ける

とのこと。こんなにGIばかり乱発してどないすんねんな。休みなく毎週毎週GI競争があると参加する側は満腹感ありありで、休みが欲しくなる。大体GIが現時点で21個あり、ただでさえGIの重みがあまり感じられないのに、またGI新設したらどんどんGIの価値が下がりそうだ。ダービー馬も宝塚記念勝馬秋華賞勝馬高松宮記念勝馬もみんな同じGI馬。中国語でいうところの「含金量」が違うとは言え、表面上はやはりみな同じGI勝ち馬である。
 「G2のようなGI」や「GIのようなG2」もあるし、また重賞競走の数自体も多いわけだから、もう一度重賞体系を整理した方がいいと思う。個人的には

  1. 秋華賞を廃止してエリザベス女王杯一本に(距離も1800か2000mに)
  2. NHKマイルカップをダートのダービーとして、三歳馬のダート王を決定
  3. 菊花賞古馬解放。三冠体制維持ならば、春シリーズに菊花賞に代わるクラシックレースを新設、もしくは宝塚記念をそれにあてる
  4. ダービー、ジャパンカップ有馬記念天皇賞(←要再編成)をSGとして最高峰にすえる

などというのもありではないかと。JRAはGIを連発すれば客が増え、馬券がわんさか売れるとでも思っているのかなあ・・・。
 そういえば、タップダンスシチーが8歳になって遂に天皇賞・秋に出走するみたいね。2000mはタップダンスシチーにとってベストの距離のはずなのに、毎年毎年何故避けていたのか? 調教師の思想的理由ですか? 仮に当初の予定通りハンデ戦のオープン特別オパールSに出走していたら、一体いくら背負わされていたのだろうか? 62キロ位が限度かな。中央競馬ではタケシバオーが1969年のジュライS(中山1800m)で65キロを背負い優勝しているみたいで、これが平地競走のJRA最高負担重量勝利記録(他に2例)とのこと。タップダンスシチーには65.5キロ以上背負って圧勝してもらいたかったなあ・・・。無茶苦茶言うなって?



*1:母が Bangkok Girl なのでそこから名付けたものと思われる